被写体が最も輝く瞬間を
どのように撮影し、どのように世へ送り出すか

『写真のクオリティ』とは、一体誰が決めたものだろうか。私たちは、私たちの目で見たものを美しいと感じ、その感じ方は千差万別である。

確かにコストをかければかけるほど、写真そのもののクオリティは美しくなるのかもしれない。時間をかけてレタッチをすれば、あらゆる人に認めてもらえる写真になるのかもしれない。

そうは思っていても、私がいつも考えるのはたったひとつ。

被写体の美しさを、どのように撮影し、どのように世へ送り出すか。撮影写真を見てくださる方が、どのように感じ、何を想うのか。

多分、何年かかっても、この答えにはたどり着けない。けれども、それが写真というものである、とも思う。